_ 一年ぶりの

正月。

めでたいんだかめでたくないんだか。

　めでたさも　中くらいなり　おらが春

ちゅうくらいですからな。

_ 一年の計は元旦にあり

というわけで、新年早々精力的に

寝正月。

いや、せっかくだからどこかに行こうなんて思ったのだけど、部屋が寒くてねえ。

ちっちゃな電気ストーブしかないもんで布団から出たくないのよ、これが。

体があったまらないと動けないなんて、

恒温動物の風上にも置けないとは思うが・・・。

　世の中に　寝るより楽は　無かりけり

_ そんなわけで

寝て過ごす。

布団の中でリリー・フランキーとナンシー関の対談本を読む。無上の幸せですな。

惜しい人をなくしたものだなあ。ほんとうにもったいない。

まあでも、「いい奴ばかりが先に逝く」などというが、大きな間違いだ。

いい奴ばかりが先に逝くのではない、先に逝った者ばかりがいい奴なのだ。

死んでしまった者は二度と生者に迷惑をかけないからな。

などと、ごろごろしながら考えてみる。

_ 慶応3年(1867)の夏から

慶応4年の春にかけて、世の中で一大ムーブメントが起こる。

「ええじゃないか」騒動である。

名古屋地方に伊勢神宮の御札が降ったという噂がきっかけで起こったといわれている。

老若男女が太鼓や鼓、笛、三味線をかきならし、男は女装、女は男装して

「ええじゃないか、ええじゃないか」と歌い踊ったという。

_ 世は幕末、

黒船が襲来し、勤皇の志士たちが血なまぐさい事件を起こす。

明日の行方さえわからぬ時代の中で、漠然とした不安を必死で打ち消すような

やけっぱちの全肯定。

紅白のモーニング娘。の人気っぷりを観ながら、

何故か心は幕末へ飛んでいた。

LOVEマシーン。